このページではマフラーの役割と種類について簡単に説明します。
良い音を出して走りたい人は、是非マフラーを換装しましょう。
マフラーの役割
マフラーは主に以下の様な役割が有ります。
- 高温・高圧の「排ガス」をそのまま大気に放出してしまうと、とてつもなく大きな音(騒音)が出てしまうので、内部の「サイレンサー」という構造を通して消音する役割
- 排ガスが出て行く「勢い」を利用して、吸気の効率を上げる役割(「勢い良く出て行く事で、その反動勢い良く吸気出来る!」みたいなイメージ)
「サイレンサー」というのは簡単に言うと、パンチングプレート的な金属板(↓画像)のようなものをマフラー内に設置することで、排ガスの出る勢いを弱めるっていう簡単なものです。
排ガスの勢いを弱めると、排気音が小さくなりますが、勢いが弱くなるので、吸気の効率が下がります。
ここらへんのバランスを良い感じに兼ね備えたマフラーが、「良いマフラー」の条件と言えます。
「じゃあマフラーを取り外した状態が一番吸気効率が良いから最強なん?」と言われればそうでも有りません。実際にやってみると、吸排気のバランスが悪すぎて返って超非力なエンジンになってしまったり、そもそもエンジン自体が起動しなくなったりします。
また、気筒数が少なければ少ないほど、爆発1回当たりの排気量が多いため、サイレンサーの容量も多く必要になって来ます。
サイレンサー容量を大きくすると「マフラー」自体の重量が上がってしまってエンジンの性能が逆に落ちてしまいます。
その為、「マフラー」の材質には、アルミとかチタンをマフラーの材質に使う事で軽量化を図っています。(だからマフラーはあんなに高価なのです)
マフラーを変えてパワーアップさせようとする際は、吸気効率が上がるものを選ぶわけですが、吸気効率が上がるとサイレンサー容量も小さくなります。
つまり「爆音」のような排気音になってしまうという事です。(マフラーを替えているバイクに「爆音」が多いのはそのせい)
マフラーの種類
マフラーには、「スリップオン」と「フルエキゾースト」の2種類が有ります。
基本的にマフラーとしての内部構造は同じでマフラーとしての役割も同じです。
フルエキの中にスリップオン部分が含まれているという感じです。詳しくは以下の画像をご覧下さい。
スリップオン
「スリップオン」タイプは、マフラー全体で言う所の、サイレンサー部分のみの事を指します。(↓画像)
スリップオンタイプのマフラーの特徴を挙げると以下のようになります。
- 交換の際は、サイレンサー部分のみを取り替えるので簡単(工賃が安い)
→手軽に、エンジン音・見た目が変えられる - フルエキと比べると安価
フルエキゾースト
「フルエキゾースト」タイプは、マフラー全体を指します。(↓画像)
エンジンの根本の部分から丸ごと取っ替えるイメージになります。
フルエキタイプのマフラーの特徴を挙げると以下の様になります。
- マフラー全体を交換する事になるので、チタン・カーボン・アルミ製のものと交換した場合、大幅に軽量化(1/5とか)が期待できる(加速やパワーを上がる)
→標準装備のマフラーは「鉄製」なので重い - スリップオンに比べて値段が高い
まとめ
- 手軽に「音質と見た目を変えたい!」って人はスリップオンタイプのマフラーがおすすめ
- 「音質も見た目もパワーも変えたい!」って人はフルエキタイプのマフラーがおすすめ
なんやかんや書きましたが、結局「標準マフラー」が一番最強だと思います\(^o^)/
「見た目」はダサいですが、そのバイクにベストマッチするように設計されていますので、パワーなども申し分ないです。
マフラーをただ単にポンっと替えるだけだと、吸気効率等が下がってエンジン性能が落ちてしまう可能性もあります。(スリップオンならそういうリスクは殆どないけど)
まぁでもバイク好きなら「それでも俺はマフラーを変えたい!」って人が大半だと思います。
自分のバイクを自分好みに染めていくというのは非常に楽しいものですからね(・∀・)